第17話 未来色をさがせ!
変わり果てた世界に、呆然と佇むまりん。長屋の人々の消息を求めて、まりんは避難所となっている中学校を訪れる。
学校はボロボロの避難用テントが立ち並び、多くのけが人が呻き声をあげている悲惨な有様だった。まりんは級友のすみれと再会し、まりんが宇宙に旅立った後、等価崩壊がますます激しくなり、世界が大混乱になったことを知らされる。今の有様はすべてお前のせいだと責められ、学校を逃げ出すまりん。
行く宛てのないまりんは、橋の下で休息を取る。だがそこにまた襲い掛かってくる謎の女。女は等価崩壊によって娘を失ったことを逆恨みし、まりんの命を狙っているのだ。
誰一人自分を労わってくれることのない現実に、まりんの心は悲しみに沈んで行く。
第18話 私は茜に輝いて
頻発する等価崩壊に巻き込まれたことにより、まりんの目は光を失ってしまった。
そんなまりんを励まし、身の回りの面倒を見ることにしたみどり。
一方メランは、断罪モノマキア・スキアーとの戦いで、激しく傷ついていた。それでもなんとかスキアーを倒したかに思えたメランだったが、スキアーが放った捕縛用モノマキア・デスに取り付かれてしまい、身動きが取れぬまま死を待つ状態となってしまう。
まりんはメランに危機が迫っていることを察知し、目の見えぬまま一人町に出る。
町では、逆恨みの女や、かつてのいじめっ子A子からのひどい仕打ちに会うものの、そのときクロマからもらったお守りが輝き、奇跡の力がまりんに味方する。
第19話 仄かな破滅を運ぶ舟
ブリガドーンの議会は、地球に埋もれた箱舟の回収、およびマリーン捜索のために、銃剣士エリュンを地球に派遣することを決定する。
その頃メランは、傷ついたまりんに治療を受けさせるため、仮設病院を訪れていた。しかしモノマキアであるメランに人々はつらく当たる。
それを助けたのは以前長屋から駆け落ちした純だった。
やがて、クロマからもらったペンダント=コスモスのパワーもあって意識を取り戻すまりん。純との再会を喜ぶものの、メランの姿はすでになく、落胆する。しかしメランの真意を純から聞いたまりんは、その上でメランの後を追うことを決意するのだった。
その頃、メランはマリーン捜索に向った地下で、エリュンと対峙していた。
第20話 雪あかりの下で
まりんとメランに向け、容赦なく加えられるエリュンの攻撃。まりんはコスモスの力を使い、傷ついたメランと共に箱舟から脱出する。
地上に戻ったまりんとメラン。少しのあいだ離れていた二人は、離れていたからこそ心の繋がりを強く感じ、互いに一緒にいることを約束しあう。
ご飯を探しに町に戻ったまりんを、懐かしい長屋の仲間たちとの再会が待っていた。彼らは、長屋を建てなおすためのお金と資材を求めて、それぞれで頑張っていたというのだ。
その頃エリュンは箱舟の軍団を再編成し、東京中の地面を掘り返していた。
メランと一緒に箱舟へと向かい、まりんたちは再び、エリュンと対するのだった。
第21話 萌葱色、永遠に…
まりんとメランは、長屋があった空地で、再び住人たちとの生活をはじめた。
マリーン探索に行くメランを送り出した後、まりんは人気の無い場所でエリュンをアンプルから解放する。メランと以前のような絆を取り戻して欲しいと懇願するまりんだったが、エリュンは「いずれ私を解放したことを後悔する」と言い残すと飛び去ってしまった。
その頃、神戸では巨大な少女が出現していた。それはなんと、神戸に避難していた萌。
萌は、エリュンが持ち込んだ増殖促進モノマキアを手にしてしまったため、巨大化してしまったのだ。この事態に政府は自衛隊を出動させ、ついに攻撃命令が下されてしまう。
事件を知ったまりんは、メランと共に神戸に飛ぶのだったが……
第22話 赤錆びた壁を越えて
再建された長屋で、まりんたちは新しい生活をはじめる。
一方ブリガドーンでは、中枢議会で反乱が起こり、ロロは一部の仲間たちとともに脱出をはかっていた。だが議場の外でも銃剣士クストンが破壊の限りを尽くしており、ブリガドーン中枢議会は、謎の存在、変数値によって掌握されてしまった。
その頃地球では、亜呂真と秀太によってマリーンのアンプルの在り処と思し気場所の情報が伝えられていた。そこは、東京駅の地下に残った研究所だという。
地下研究所に向かうまりんとメラン。果たして辿り着いたその場所には、ピンクのアンプルがあった。二人は、ついにマリーンを見つけたのだ。
だがそこに、二人の後をつけてきたエリュンが姿を現わした。
第23話 褐色の化身
ついにマリーンを見つけたまりんとメラン。しかし現れたクストンと、メランは激しい戦いに突入していた。
最初は余裕さえ見せていたメランだったが、新世代の銃剣士としてのクストンの能力に次第に追い込まれてゆく。まりんはメランを助けようと、コスモスでクストンに変身し立向かって行くが、あっけなく捉えられ、同じようにピンチに陥ってしまう。
それを救ったのはエリュン、そしてブリガドーンから舞い降りたパイオンだった。パイオンの力によってクストンはブリガドーンに退却、まりんは九死に一生を得た。
しかし、傷ついたメランやエリュン、そしてマリーンまでがブリガドーンへと連れ去られてしまったことを知り、まりんは、激しいショックを受けるのだった。
第24話 命はかくも透きとおり
混乱の渦中にあるブリガドーン。その中を、ロロは仲間とともに逃げ回っていた。
次々に傷ついてゆく仲間たち。そしてロロは、ついにすべての元凶とされる変数値の正体を知るのだが―――
メランたちを救うためロケットに乗ったまりんも、ブリガドーンに辿り着いていた。
かつて離れ離れになってしまったアポロ11号のクルーとも合流し、中枢都市を目指すまりん。しかし中枢で待ち受けていたロロは、まりんのことを全く覚えておらず、強大なアゴン・ドラーを差し向けると彼女を亡き者にしようとする。絶体絶命、だがその時、猛々しい吼え声をあげて立ちはだかったのは、やはり離れ離れになっていたクシャトーン。
仲間たちのおかげで、ついにまりんは中枢都市のさらに中心、クレイスの間に辿り着く。
第25話 白きパスカの刻
クレイスの間で、意識を乗っ取られたメランはまりんに向かって銃を放つ。
しかし、その銃弾はまりんには当たらない。「やっぱり変わってない。メランは私を殺せない…私の恋人なんだから」確信のこもった口調でメランに語りかけるまりん。その言葉に身悶えして苦しむメラン。そんなメランを落ち着かせるため、唇を重ねるまりん。絆はよみがえり、メランは完全に自分の意識を取り戻した。
あらためてクレイス都市の中心部へと向かうまりんとメラン。
混乱の中で怯えきっていたマリーンを説得し、さらに奥へと進んでゆく。
だがその前に、メランと同じように意識を乗っ取られたエリュンとパイオンが現れ、そしてついには、クストンまでが現れるのだった。
第26話 サヨナラは海の碧
クストンの攻撃により、重傷を負うまりんとメラン。守ることができなかったことを詫びるメランをまりんは励まし、コスモスで自分の生体活力をメランに注ぎ込む。するとメランは新たな姿へとパワーアップし、まりんとともに、クストンと対するべく立ち上がる。
メランとクストンの最終バトル。コスモスと融合したことで、メランはクストンを追い込んでゆく。そして決着がつこうとしたそのとき、メランはクストンをアンプルへと戻した。命を奪わず勝利する。それはまりんとの出会いから得たメランの答えだったのだ。
すべての危機を回避し、世界を救うパスカの日がついにはじまる。
数々の謎は明かされ、幸せのときが戻ってくるが、それはまた、まりんとメランの別れのときが来たことの証でもあった。